2018年11月09日

M1 ヘルメット

みなさん、こんにちは。
ナム戦装備特集3回目です。


ナム戦装備マニア向けのリエナクメント(歴史再現)として「アホカリプス VN」という催し物があります。軍放出品の取り扱い店として有名なサムズミリタリ屋さんが毎年主催されており、南側(米軍、南ベトナム軍)と北側(北ベトナム軍、南ベトナム民族解放戦線)に分かれて部隊を編成し、規定に沿ったユニフォームと装備に身を包み、エアソフトガン(M16A1、AK47等)を用いて集団戦を行うものです。YouTubeに撮影されたイベント風景を観る事が出来ますが、演じているリエナクターのみなさんがニヤケ顔なのは頂けないですね(気持ちは分からなくも無い)。

さて、今回はかつて、世界中の軍隊の兵士が被っていて、それが長い間当たり前だった頃の装備品の一つを紹介します。

M1 STEEL HELMET

こちらはベトナム戦争時にアメリカ陸軍、海兵隊で使用された「M1スチール・ヘルメット」です。
スチール・ヘルメットは人間にとって最も重要な部位である頭部を飛来する破片から防護する為の個人装備品です。第1次世界大戦(1914〜18年)中に各国軍に普及が進んで以来、アラミド繊維のヘルメットが登場するまでの間、歩兵にとって身近な装備でした。
M1ヘルメットは第2次世界大戦(1939〜45年)中に採用。厚さ1ミリのクロムモリブデン鋼の鉄板をプレス加工して製造されます。これは「GI(GOVERNMENT ISSUE =頭のてっぺんからつま先まで全身官給品だから)」、つまりアメリカ兵の象徴とも言える存在であり、ベトナム戦争中に使用されたM1ヘルメットは大戦型とは異なり、再設計を受けて1961年に新規採用になった改良型でした。
M1ヘルメットは戦闘用ヘルメットとしては世界水準を行く物でしたが、安定性が悪いという欠点が有った為、ヘルメット本体の高さを若干抑えました(重心を下げた)。また、新型のバリスティックライナーに変更しました。
M1ヘルメットは40年以上も米軍の制式装備であった息の長いヘルメットでした。


M1ヘルメットはシェル(外帽)とライナー(中帽)の二重構造です。シェルで破片を食い止め、衝撃はライナーで吸収、発散します。これは他国軍のヘルメットには無い特徴でした。
わが国の自衛隊は創設当初、米軍から供与されたM1ヘルメットを使用していましたが、国産開発の際はM1ヘルメットを参考にし、「66式鉄帽」を導入しています。

シェルにあるストラップで顎に固定します。ストラップ先端部には爆風を受けた際、吹き飛んだヘルメットに引っ張られて首の骨が折れてしまうのを防止するする為、7kg以上の力が働くと外れる特殊な固定金具が付いています。
M1ヘルメットはフリーサイズです。ヘッドバンドの長さを調節して各人の頭部に合わせます。ネックストラップはヘルメットが前方にずり下がるのを防止する機能があります。


こちらはM1ヘルメット用の迷彩カバーです。迷彩は「ミッチェルパターン」と呼ばれます。リバーシブル仕様で葉っぱを模した迷彩柄になっています。茶系の面が上陸作戦時、緑系の面が内陸部での戦闘用と、それぞれ目的があります。戦時中の写真からは、緑側を用いている兵士ばかりで逆はほとんど無いです。

品名:COVER HELMET CAMOUFLAGE
調達年度:1973年コントラクト
製造業者名:MPLS. SOC. F/T BLIND INC.


シェルにカバーを被せます。日差しが強い場合は後頭部部分だけ外す事で、日除けになって首筋の日焼けを防ぐ事も出来ます。この後にライナーを入れます。

迷彩カバーを被せた状態です。これぞ、ベトナム戦争時のM1ヘルメットです。カバーの固定にゴムのヘルメットバンドを用います。現場の兵士達はここにタバコや虫除け剤(Bug Juice)のケースを挟んでいました。ヘルメットバンドを使っていたのはもっぱら陸軍の兵士で、何故か海兵隊員は使っておりません。単に支給されなかったのかもしれませんが、代わりにゴムタイヤを輪切りにした物を使っていました。


今回はこれまでです。
ご覧頂き、ありがとうございました。






Posted by たこあし  at 20:41 │Comments(0)HELMET

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